この記事では、こんな疑問や悩みを抱えて高配当株投資に踏み切れていない人のために、
高配当株投資の4つのリスクと対策について図を用いて解説します!
高配当株投資のリスクと対策
- 株価変動のリスクの内容と対策
- 減配・無配のリスクの内容と対策
- 為替リスクの内容と対策
- 金利変動のリスクの内容と対策
上記の内容について、投資初心者の方でもとても分かりやすく学ぶことができます!
その結果として…
そのように感じていただけたらと思います。
この記事は、節約大好きで投資2年目のFPの資格を持つ私がこれまでの経験をもとに、執筆しています。
- 投資は自己責任です。この記事は投資を推奨するものではありません。
- 投資判断はご自身で行ってください
高配当株のリスクについて
高配当株投資は、不労所得を得られる魅力的な投資方法として注目を集めています。
しかし、どんな投資にもリスクはつきものです。
- 株価変動のリスク
- 減配・無配のリスク
- 為替リスク
- 金利変動のリスク
投資にはこのようなリスクが存在します。
特に投資を始めたばかりの初心者の方は、
高配当株投資のリスクを正しく理解し、対策をすることが重要です。
1. 株価変動リスク
株価変動リスクの内容
高配当株も一般の株式と同様に、株価が変動します。
市場の状況や企業の業績によっては、購入時よりも株価が大きく下落する可能性があります。
なぜ株価は下落するのか?
株価が下落する主な要因
- 業績悪化 企業の売上減少や赤字転落
- 市場パニックリーマンショック(2008年)やコロナショック(2020年)など
- 金利上昇 米国FRBの利上げ(2022年)で高配当株が売られるケース
- 業界トレンド変化 エネルギー株の環境規制強化による影響
事例データ
実際に過去にあった事例をいくつか紹介すると…
- 東京電力は2011年の東日本大震災後、株価が60%下落し、10年かけて回復
- 米国AT&T(高配当株の代表格)は2022年、配当カット発表で株価が25%急落
など実際に過去、株価暴落は起こっています。
こんなニュースを聞くと
株価変動リスクに対する対策
株価変動リスクに対する対策
- 長期保有では長いスパンで計画を立て、配当再投資を活用
- 分散投資は「業種×地域×時機」の3次元分散投資
長期保有では長いスパンで計画を立て、配当再投資を活用
1. 保有期間の目安|なぜ「5年以上」が目安なのか?
短期投資の問題点
たとえば、SNSで「〇〇社の不祥事!」と話題になると、実際の業績に関係なく株価が急落することがあります。
こうしたノイズに振り回されると、冷静な判断ができず、感情的な売買に走りがちです。
長期保有のメリット
一方、5年以上の長期保有では、短期的な変動が平均化され、企業の本来の価値が反映されやすくなります。
たとえば、米国S&P500の過去20年で「5年保有のプラス確率88%」というデータは、「時間がリスクを軽減する」 ことを示しています。
具体的には・・・
- 2020年3月(コロナショック)に高配当株を100万円分購入→1年後に80万円で売却(▲20%)。
- 同じ株を5年間保有→配当金を再投資しつつ、株価が回復→130万円(+30%)。
分散投資の超具体的な方法|4つの軸で解説
「分散投資が大事」とよく聞くけれど、具体的にどうすればいいかわからない…。
そんな方のために、今日からできる4つの分散方法を解説します。
1. 銘柄数を増やして分散投資しよう!
なぜ5銘柄以上必要なのか?
1銘柄だけにに投資するのは「1つの会社に全財産を預ける」ような危険な行為です。
例えば…
- 1銘柄に100万円 → 暴落時は70万円損失
- 5銘柄に20万円ずつ → 1社暴落でも損失14万円(▲70%×1銘柄分)
このように、5銘柄以上に分けることで、1社の暴落影響を20%以下に抑えられます。
この銘柄数を、さらに増やしていくと暴落の影響を抑えることができます!
2. 業種分散してリスクヘッジ
避けるべきパターン
例えば…
電力3社+ガス2社だけに投資(エネルギー業種) → 脱炭素政策で全銘柄下落のリスク。
これでは栄養バランスがかなり偏りますよね。
業種を分散してバランスを整えよう!
例えば…
- 主食(安定):金融(三菱UFJなど)
- 主菜(成長):ヘルスケア(武田薬品など)
- 副菜(防御):インフラ(NTTなど)
- デザート(ハイリスク):新興国ETF(全体の10%以内)
このように色々な業種に分散することでバランスが良くなり株価暴落にも備えることができるのです!
オススメの業種を例で紹介します!
おすすめ業種5選
業種 | 特徴 | 例 |
---|---|---|
金融 | 金利上昇で有利 | みずほFG |
REIT | 不動産収入の安定 | 日本ビルファンド |
消費財 | 景気変動に強い | 花王 |
エネルギー | インフレに強い | ENEOS |
情報技術 | 成長性が高い | ソフトバンク |
このように色々な業種に分散すれば
「どこかの株は下がっても他の業種は調子がいい」
という状態を作りやすいのでオススメです。
3.日本株だけの危険性 地域分散で為替リスク回避
なぜ日本株だけでは危険?
日本株だけに投資するのは、「毎日おにぎりだけ食べる」ようなもの。
一見シンプルで安心ですが、栄養(リスク分散)が偏ってしまいます。
具体的なリスクは以下の2つです。
具体的なリスクは以下の2つです。
- 円高リスク・・・円高による為替の影響
- 国内リスク・・・国内で災害などが起きる
これを防ぐために、色々な国に分散投資するのが大切なんです!
理想的な地域配分「主食+主菜+デザート」の投資レシピ
投資は「健康的な食事」と同じ。
「主食(安定)+主菜(成長)+デザート(挑戦)」
を組み合わせましょう!
具体例・・・(100万円の投資配分の場合)
分類 | 割合 | 金額 | 具体例 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
主食 | 60% | 60万円 | 日本株(トヨタ・キーエンス) | 安定した基礎 |
主菜 | 30% | 30万円 | 米国株(Apple・Microsoft) | 成長の源 |
デザート | 10% | 10万円 | 新興国ETF(インド) | ハイリターン |
4. 時機分散 ドルコスト平均法で戦略で賢く投資
基本ルール
毎月決まった金額で投資する方法です。
スーパーで「卵1パック100円の日もあれば80円の日もある」ように、株価は日々変動します。
毎月5万円分の株を買うと決めると、自然に安い時に多く買えてお得です。
具体的にシミュレーションすると以下のようになります。
具体例|3ヶ月間の投資シミュレーション
毎月5万円ずつ投資した場合・・・
月 | 株価 | 購入数量 | 備考(スーパー例え) |
---|---|---|---|
1月 | 1万円 | 5株 | 卵1パック100円(5パック購入) |
2月 | 8千円 | 6.25株 | 卵が80円に値下げ(6パック購入) |
3月 | 1.2万円 | 4.16株 | 卵が120円に高騰(4パック購入) |
- 合計購入数量:5 + 6.25 + 4.16 = 15.41株
- 支払総額:15万円(5万円×3回)
- 平均購入価格:15万円 ÷ 15.41株 = 約9,734円
一括購入との比較
- 1月に全額15万円で購入 → 15株(1万円×15株)
- 3月の価格1.2万円だと → 15株×1.2万円 = 18万円(含み益3万円)
ドルコスト平均法でも15.41株×1.2万円=18.5万円(含み益3.5万円)
2. 配当カットリスク
配当カットリスクの正体突然の減収」が起こる3つのパターン
と期待する人も多いですが配当金は企業の「任意の行為」です。
次の3つの状況では配当金の減配や無配になるかもしれません。
などです。
事例データ
実際に過去にあった事例をいくつか紹介すると…
2021年に半導体不足で自動車生産が停滞した際、デンソーは一時的に配当を30%削減。
→ 売上高が前年比▲15%になったことが直接的要因。
ある航空会社は累積債務5,000億円の返済のために配当を全面停止。
→ 自己資本比率が▲30%(債務超過)に陥った事例。
配当カットは「予防」が9割「配当カット回避」2つのステップ
-
STEP1 過去10年の配当実績をチェック*優等生企業の特徴*
- 最低5年間連続で増配
- リーマンショック・コロナ禍でも配当維持
→ 例:キリンHD(23年連続増配)
▼チェック方法
- ヤフーファイナンスで「配当推移」グラフを確認
- 「配当性向」が30~60%の企業を選ぶ(高すぎると持続性に疑問)
-
STEP2 財務状況を「健康診断」する5つの指標企業の決算書で必ず確認すべきポイント
指標 理想値 計算式 見方 自己資本比率 40%以上 自己資本 ÷ 総資産 高ければ倒産リスク低 営業キャッシュフロー 黒字 本業での現金稼ぐ力 マイナスは危険信号 有利子負債倍率 2倍未満 有利子負債 ÷ EBITDA 借金返済能力の目安 配当カバレッジ率 2倍以上 当期利益 ÷ 配当総額 2倍あれば余裕あり フリーキャッシュフロー 配当金の2倍 営業CF – 設備投資 実際に支払える現金量
\高配当株の見つけ方に関する詳しくは以下の記事からどうぞ/
3. 為替リスク(外国株の場合)
為替リスクの内容
外国株を保有する場合、為替変動による影響を受けます。
円高になると、受け取る配当金の円換算額が減少する可能性があります。
具体例|円高で発生する「目減り損失」
購入時 1ドル=100円で米国株を1万ドル分購入
→ 100万円(1万ドル×100円)
1年後
- 株価変わらず
- 配当金500ドル(5%利回り)
- 為替レート1ドル=80円(円高)
結果・・・
- 配当金:500ドル×80円 = 4万円(1ドル=100円なら5万円)
- 元本:1万ドル×80円 = 80万円(20万円の評価損)
→ 合計で16万円の損失が発生!
対策
為替ヘッジを利用する
為替変動の影響を軽減するため、為替ヘッジ付きの投資信託やETFを利用する方法があります。
4. 金利変動リスク
金利変動リスクの内容
金利が上昇すると、債券などの固定利回り商品が魅力的になり、
株式市場から資金が流出、これにより、株価が下落するリスクがあります。
具体例|金利上昇で起こること
金利1%の世界
- 定期預金:100万円預けて年1万円の利息
- 高配当株:100万円投資で年5万円の配当
→ 投資家は「高配当株がお得!」と判断
金利5%に上昇
- 定期預金:同じ100万円で年5万円の利息(リスクゼロ)
- 高配当株:値下がりリスクありながら同じ5万円
→ 資金が株式市場から債券・預金に流出
対策1「金利動向」をチェックする
FRB政策金利や日銀の「日銀金融政策決定会合」を定期的にチェックしましょう!
具体的には・・・
- 毎月第1月曜日に「日銀金融政策決定会合」をチェック
- Googleアラート設定:「FRB 利上げ」でニュース通知
など中央銀行の金融政策や経済指標をチェックしましょう。
対策2「金利上昇」に強い業種の株を選ぶ
高負債企業などは金利が上昇すると返す借金の金額も上がるので避けましょう。
反対に金利上昇に強い業種を選ぶと増益の可能性もあります。
金利上昇に強い業種
- 金融機関 金利上昇で貸出利益増加(例:三菱UFJFG)
- 変動金利債権保有企業 金利上昇で利息収入増(例:不動産J-REIT)
\金利変動について詳しく知りたい人は以下の記事からどうぞ/
まとめ
高配当株投資は、不労所得を得られる魅力的な投資方法ですが、リスクを正しく理解し、対策を講じることが重要です。
初心者の方は、以下の5つの注意点を押さえて、リスクを最小限に抑えながら投資を始めましょう。
- 株価変動リスク: 長期保有と分散投資で対応。
- 配当カットリスク: 安定した企業を選び、業績をチェック。
- 為替リスク: 為替ヘッジや分散投資で軽減。
- 金利変動リスク: 金利動向をチェックし、長期投資を心がける
これらのリスクを正しく理解し、適切な対策をすることで
安定した配当をもらうことができます。
ぜひ、この記事を参考に、高配当株投資を始めてみてください。
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